2021年07月25日

始まる前から失敗していた東京五輪!無責任な組織委

東京オリンピックのガバナンス崩壊が止まらない。「バブル方式で安心・安全」はどこへやら。
「バブル」であるはずの選手村からは毎日の感染者。
オリンピック関係者はワクチン未摂取の日本の市民とガンガン接触する始末。

開会式をめぐるグダグダはいっそう酷い。
小山田圭吾が学生時代に行っていた壮絶ないじめを過去に自慢していたことを指摘され辞任。
パラリンピックの文化プログラムに起用されていた絵本作家ののぶみも、同様のいじめ問題や過去の障碍者差別発言が指摘され辞任。
そして開会式前日には、演出担当の元お笑いコンビ「ラーメンズ」の小林賢太郎が、過去のコントにナチスによるユダヤ人虐殺を揶揄するようなボケを組み込んでいたと指摘され、解任されたのである。

小林氏の解任までに至った直接的な経緯については、少しだけ注意を向けたほうがよい。
問題となったコントが収録されているビデオを発掘したのは、雑誌『実話BUNKAタブー』なのだが、この雑誌自体がそもそも露悪的な内容を取り扱う雑誌であったということだ。

さらに、『実話BUNKAタブー』の記事を受けて、真っ先にユダヤ系団体の「サイモン・ヴィーゼンタール・センター」(SWC)に告発したのは、中山泰秀防衛副大臣だった。
中山副大臣は日本では珍しい部類に入る親イスラエル議員だ。人権や差別問題を冷笑する雑誌が取り上げ、オリンピックを進める政府与党の大臣が、おそらく政府や党に諮ることなく直接ユダヤ系団体に連絡したのだ。

中山副大臣が騒がなくても、この件が問題になっていた可能性も十分あるが、この方向から問題が広がるとは関係者は思っていなかったのは確かだろう。
もはやオリンピック賛成派と反対派の対立ではない。
組織委員会も政府も、オリンピックの統治に失敗している。だからこそ対応にも迷走を重ねているのだ。

SWCは確かに各国政府に強い影響力があるにせよ、声明を出してからわずか1日で解任を決定したというのは、かなり解せない。
財務大臣の麻生太郎は、安倍政権時代に憲法改正問題について「ナチスの手口に学んだらどうかね」という発言を行い、やはりSWCの抗議を受けたが、麻生大臣は今に至るまで健在なのだ。


https://www.newsweekjapan.jp/fujisaki/2021/07/post-17_1.php
(7/24 ニューズウイーク)


オリンピック開会式は、当初は野村萬斎らの演出グループが仕切る予定だった。
しかし昨年末に突然佐々木宏がクリエーティブディレクターに就任することが発表され、メンバーは大きく入れ替わった。
その佐々木宏も、当コラムでも扱った芸人の渡辺直美をブタにする演出プランが批判され、3月に辞任。

こうした一連の出来事を比べたとき、確実な共通点がある。組織委員会のトップが、誰も責任を取っていないことだ。
開会式問題に限らず、コロナ対策や国立競技場の問題、JOC幹部の自殺といった「不祥事」によって辞任したトップは、組織委員会から政府関係者含め、誰もいないのだ。
せいぜい森喜朗が自分自身の舌禍によって辞めたぐらいだ。

どんなに問題が起こっても、上が責任を取らなくていいのなら、大会の運営を真面目にやろうとするトップはいないだろう。
問題が起これば下の責任にすればいいからだ。下は下で、そんな上司のもと真面目にやっても仕方がないと思うだろう。
開会式のように、真面目に演出を考えても利権が絡む色々なものを上がねじ込んでくるのだ。
まともな人は辞めていく。人事は「お友達」で回すしかない。
ほぼすべてお友達利権の電通任せ。
結局、組織全体が無能になり、失敗が繰り返されることになる。
しかも組織委はオリンピックが終わればすぐに解散。責任など一切問われない。


選手村から毎日感染者を出している時点で「安心・安全な五輪」という前提は崩れている。
オリンピック招致の際、「理想的な気候」とされた真夏の東京で、ロシアの選手が熱中症になった。
世界一コストがかからないはずの五輪は、ぶっちぎりで世界一コストがかかった五輪となった。
明らかな嘘が許されているという異常な事態だが、そのツケを払うのは日本の市民なのだ。


開会式当日、ブルーインパルスが東京の空に五輪マークを描こうとした。
だが、気候や天候の影響もあって失敗に終わった。
しかし、報道ではそれがあたかも成功したかのように扱われている。
写真でも、五輪マークの状態ではなく、真っ直ぐ飛ぶブルーインパルスや上空を眺める観客の人々(密!)が使われており、なるほどこれがプロパガンダの手法かと思った。

開会式で使われたゲームミュージックの一つに『ドラゴンクエスト』の楽曲があったが、作曲者すぎやまこういちは、右派人脈に連なる人物として、様々な差別や歴史修正主義に関わっている。
具体的には、杉田水脈のLGBT差別発言を支持し、日本軍「慰安婦」問題を否認するなどしている。
小山田圭吾、のぶみ、小林賢太郎を退かせるなら、すぎやまこういちの楽曲を用いることもありえない。
またこれとは別件で、アフリカ系ミュージシャンをアフリカ系だという理由で拒んだという告発も登場している。

ま、終われば組織委は即解散し、すべての問題はウヤムヤのままになるでしょう。
そのあと衆院選になりますが、果たして国民の審判はどうなるのでしょうか。

posted by ラッキープール at 14:20| Comment(0) | 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする